作業開始

 引越しにともなってビカク4号を半分に株分けしました.一つはすでにヘゴ棒に付けられているのですが,もう片方が2週間ほどほっぽらかしになっていました.これはいけませんということでようやく重い腰を持ち上げて作業を行いました.

 園芸店にヘゴ板を探しに行ったのですが,あいにく丁度合いそうなサイズのものがありません.しかたないのでうちにストックしてあったヘゴ柱を使うことにしました.


株の整理


邪魔になる枯れた貯水葉はとってしまいます.とらなくてもだいじょうぶですが,そのほうが付けやすいので.


ほら,古い貯水葉の付けねのほうは厚みがあるのが分かりますよね?
この部分はふわふわしていて吸水保水能力を持っています.


十分に水につけた乾燥ミズゴケと,これからビカクを付けるヘゴ柱.


まずヘゴ柱にミズゴケを縛り付けます.ミズゴケの厚さが2,3cmぐらい.ボクはいつもシュロ縄を使います.
ミズゴケはビカクをつける場所につけるのですが,ヘゴ柱(板)の真中よりもちょっと下のほうにつけます.
これは貯水葉が伸びたときの全体(見た目や重心)のバランスを良くするためです.

この写真では,芽の位置がもうちょっと上でもいいかもしれません.

また,ビフルカツムなどの子株を出すものがありますが,この子株は根の先端に形成される不定芽です.ということは,根が伸びられる範囲にしか子株はできないということです.僕は今回はヘゴ棒をぐるっと囲むように繁殖してほしかったので,ヘゴ棒をぐるっと包むようにミズゴケを巻きつけました.


さて,ビカクシダを付けます.


ビカクシダの茎の断面が見えました.


縛り付ける強さは...感覚でやってるのでうまく説明できませんが,けっこう強く締めています.でも根が張れるようにとちょっと緩めたりと...

それと,意識して欲しいのは,芽の位置は成長とともに次第に上のほうに移動していくということです.芽の上でしばるときは,6,7cm空けておかなければいけません.そのぐらい空けておけば将来,茎が縄の上を這って通過できるでしょう.

今回の縛り付けはあまりよくありません.まだ若い貯水葉の組織に思いきりダメージを与えてしまっているからです.もしかすると細菌に感染して腐敗してくるかもしれません...本当は,休眠明けの貯水葉が伸び始めたときのまだ貯水葉が十分に小さいときにしばりつけると傷がつきにくくて良いのですけれども.

隙間にミズゴケを詰めて仕上げます.


できあがり!かな? 根を整理した場合は「ミズゴケがしっかり乾いてから」潅水.さらに半日陰に置き,植物体からの激しい水分蒸発を避けるようにします.根を整理せず付けたのであれば通常の管理を行っていきます.

潅水するとけっこうな重量になります.ぶら下げるときは落下に十分に気を付けましょう.

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