導入

通称「かあら」.「川原」のなまりだろうと思われる.
いなかの地区はちょっとした河岸段丘となっており,この"かあら"はその段丘を形成する崖の部分にあたる.そんな"かあら"には我が家の水田があることもあり,小さいころから親しんできた場所でもあるのだ.そそりたつような崖には"四ツ穴古墳"よよばれる横穴式墓穴があり,崖をよじ登って穴の中で遊んだこともあった.さらに,小川にはシジミ,フナ,どぜう,タガメ・・・などなど.
そして,このかあらにイワタバコがびっしり生えているという話を祖母から聞いたのは小学6年生の夏だった.


かあら

この崖は北を向いています.
崖の手前に広がる青々とした土地は水田.稲は15〜20CMぐらい伸びていました.



崖の下には川が流れている.


いよいよ突入

岸には篠竹が生えていてなかなか入り込める場所ありません.
...ようやく手ごろな入り口が見つかりました.



杉が植林されています.樹齢は3,40年ぐらいですかね.ぜんぜん手入れが行われていない様子です.風通しはあまりよくなく,空気はじっとりとしています.足元には巨大なオシダ(Dryopteris crassirhizoma Nakai)が無数に繁っています.



こーんなかんじ.


ハナイカダ( Helwingia japonica Dietr. )

すでに花が咲き終わって実がなっていました.
葉っぱのど真ん中に花が咲くんです.おもしろいですね.
名前はその様子を「花がいかだに乗っている」のにたとえたものです.
これは多湿なところに生える低木で...ここがどのような場所なのかだいたい想像がつきますね.


ウバユリ( Cardiocrinum cardatum Makino )

ここはウバユリもたくさん.だったのですが,あまり見られなくなってしまいました.ようやく見つけたこれはまだちっちゃいです.ことしは花は咲かないかも.


ヤブソテツ( Cyrtomium fortunei J. Sm. )



イワタバコの繁る崖,到着!

>>もっと近づいてみる


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