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古河汚名返上今季は勝つ
実に 689日ぶりの勝利だった。スタンドからはカウントダウンが起こり、試合
終了のブザーが鳴ると万歳、万歳のあらしだった。
昨年とは「別のチーム」に生まれ変わっていた。60分間フルに体力、精神力を
維持させることが課題だったが、見事にクリア。就任 4年目になる池田正幸監
督は試合前「 4点とって、失点を 3点に抑える」と話したが、まさにその通りと
なった。チェコの外人選手 2人が加わり、攻撃に幅が出来たのが大きい。
池田監督は「理想的なゲームができました。積極的な攻めができ、GK加藤もよ
く踏ん張ってくれた。百二十点の出来」と会心の笑みを浮かべる。長谷川伸樹
主将も「コクドと引き分けた時からある程度の自信をつけた。自分たちのホッ
ケーができるようになった」と頼もしい。
古河にとって、今シーズンは「創部70周年」を飾る意味合いもある。リーグで
は一番の歴史があり、リーグの「お荷物」といった陰口を返上するシーズンで
もある。長谷川主将は「当然意識しています。一つひとつ勝ち星を重ねていく」
とキッパリ。
長いトンネルからようやく抜け出し控室では選手全員で祝杯。勝利の味を久し
ぶりにかみしめた選手達は、口々に「フロックといわれないよう次も絶対勝つ」
とお互いに確認。地元ファンの温かい声援と勝利の美酒を味わったことで、日
光シリーズは目が離せなくなった。(枝村 敏夫)
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土屋 明仁(つちや あきひと)
akihito@j.dendai.ac.jp