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”古河新時代”の予感
超満員の観衆と一体
見せてくれる。古河の強さは後期も変わらなかった。王者・コクドの牙城(がじ
ょう)を崩す会心の1勝。若きエース村上弘幸が「勝利にどん欲な男の集団にな
った。どのチームにも引けをとらない闘志がみなぎっている」と、こぶしを突き
上げた。
試合開始早々、マードルが顔面で相手シュートを止めた。クールなはずの外国人
選手が、自分の体も顧みずに。「勝つことが”プロ”の使命」(村上)。まさに
その言葉を体を張って示してくれた。
闘志に支えられた驚異の粘り。たとえ逆転されても集中力が切れない。「うちの
必勝パターンが生まれつつある」と、池田正幸監督は胸を張る。これで延長戦は
6戦で4勝1分け1敗。最後までゲームを捨てず、食らい付いたら死んでも離さ
ない。
ファンと一体になり栄光を目指す。「大声援があるから頑張れる」と、今やチー
ムのけん引車となったガルドンが超満員の観衆に頭を下げた。勝つことが不思議
でない。勝って当たり前のチームになった。
「ずっと探し続けたものが見えてきたような気がする」と村上。勝利の興奮に沸
く中、ガルドンとがっちり握手を交わした。まさに古河新時代の始まりを予感さ
せる光景だった。(久保 正洋)
今市養護生も観戦
県アイスホッケー連盟の招待を受け、県立今市養護学校の生徒22人、父母32
人が古河ーコクド戦を観戦し、パックの行方を追って一喜一憂の連続。
試合開始直後は大声援に耳をふさぐ生徒もいたが、雰囲気にもなれてくると、古
河のシュートチャンスには歓声をあげた。
中学2年生の窪田伸君は「とても興奮した。ガツン、ガツンとぶつかって迫力が
あった」、PTAの鷹觜副会長も「子供達のよろこんだ顔も見られたし、古河も
勝ったし」と大満足。
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土屋 明仁(つちや あきひと)
akihito@j.dendai.ac.jp