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日光難なく初戦突破(アイスホッケー)

第45回全国高校スケート


全国高校スケート 第45回全国高校スケート選手権大会(インタハイスケート)第2日は20日、群馬県の伊香保ハイランドスケートセンターなど2会場で、スピード、フィギュア、アイスホッケーの3競技が一斉にスターとした。

本県勢はアイスホッケーで帯広農(北海道)と対戦。1‐1の同点で向かえた第2ピリオドから得点を重ね。10‐1で快勝した。スピード陣は日光と佐野日大の9選手が5種目の予選に出場。期待の男子千五百メートルで渡辺賢一(日光)が2分1秒11の自己ベストのタイをたたきだし11位。決勝へこまを進めた。自己記録を更新した男子千五百メートルの片山友之(同)と女子五百メートルの羽右真弓(同)らは、決勝進出の24位以内には手が届かなかった。フィギュア女子Aクラスの野田薫(作新)は23位、同じく男子Aクラスの岡本晃(今市)も15位で、フリーの出場権を獲得した。

大会第3日は21日、県勢はアイスホッケーの日光が2回戦で蔵王(山形)対戦する。スピードは4種目に、9選手が挑む。フィギュア女子Bクラスには星野季子(日光)が出場する。

  反 補 得   日光    帯農   得   補   反
  0 0 0  杉 田 GK 宮 脇  0   0   0
  0 0 0  小 島    三 浦  0   0   0
  0 0 3  高橋淳 FW 中村泰  0   0   0
  0 1 0  藤 田    水戸部  0   0   1
  0 0 1  井 上    三 井  0   0   1
  0 0 0  広 内    安 藤  0   0   0
  0 0 0  桐 花    草 野  0   0   0
  0 0 0  佐 原     谷   0   0   0
  0 1 0  我 妻    平 野  0   0   0
  0 0 0  高橋常    中村浩  1   0   0
  0 1 3  高橋鉄 FW 小 林  0   0   1
  0 3 0  小平憲    山 崎  0   0   1
  0 1 0  小平大    山 口  0   0   0
  0 0 1  星野紀    野 中  0   0   0
  0 0 0  門 馬    加 藤  0   0   0
  0 1 0  桜 井    青 田  0   0   0
  0 0 1  赤 坂    田 中  0   0   0
  0 0 0  菊 池    山 田  0   0   0
  0 1 0  小 野    岩 佐  0   0   0
  0 0 0  森 田    高 橋  0   0   0
  0 0 1   森      金   0   0   0
  0 0 0  平 田    中村哲  0   0   0
  0 9 10   合    計    1   0   4

【アイスホッケー】
1回戦

日光      1 4 5 |10
帯広農(北海道)1 0 0 | 1
【評】
スピード、パスワークに勝る日光が、6年ぶりに北海道の一角・帯広農を崩し、昨年の初戦敗退という汚名を返上した。

第1ピリオドは押し気味に試合を進めたものの、初戦の緊張感から思うように得点に結び付かず、1‐1。第2ピリオド8分15秒、高橋淳主将のミドルシュートで勝ち越すと、選手たち本来の姿が戻った。一気に相手ゴールに襲いかかり、9分8秒に高橋鉄、10分37秒に赤坂、12分11秒にはまたも高橋淳がゲット。一挙、4点を奪い勝負を決めた。第3ピリオドに入っても勢いは止まらず森、星野紀のゴールなどで、得点を2桁まで伸ばした。

八戸(青森)    8‐3 釧路緑ヶ岡(北海道)
八戸工大一(青森) 7‐2 軽井沢(長野)
北海(北海道)   3‐1 東北(宮城)
盛岡中央(岩手)  7‐0 北富士工(山梨)
白樺学園(北海道)28‐0 郡山北工(福島)
埼玉栄(埼玉)  10‐1 八戸商(青森)
釧路工(北海道)  8‐0   八戸工(青森)
苫小牧工(北海道)55‐0 日章学園(宮崎)
水戸短大付(茨城) 5‐0   早稲田実(東京)
ハイライト

日光、強豪に存在感アピール

今年の日光は手ごわいぞー。会場を訪れた他県の強豪に存在感を十分にアピールしたゲームだった。

今シーズン、北海道遠征で負けなし。自信をつけた選手たちは、リンク上を縦横無尽に駆け回った。2桁得点に「ここまでやってくれるとは...」と高久竜也監督。常に大きな壁となっていた北海道を倒し、会心の笑みを浮かべた。

今大会は準々決勝までのピリオドが本来の20分より短い15分。昨年は初戦で9個のペナルティーを侵しての敗退だけに、選手は「15分だと、反則が命とりになる」と気を引き締めて試合に臨んだ。

第1ピリオドに、DFが躊躇したところ、相手にパックを奪われ、先制点を許した。選手らは「まだ始まったばかり...。まだまだ」と冷静さをしっかり維持して反撃に備えた。

9分47秒、相手がトリッピングの反則で2度目のパワープレーのチャンス。「ここで追い付く」。第1セットの選手たちはゆっくり下パスワークで攻撃を組み立てた。

10分42秒、センター小平憲彦が右サイドに素早いパス。これを高橋鉄也が折り返し、高橋淳一主将が同点のゴール。

この得点が第2ピリオドの呼び水となった。高久監督は「15分だから何が起こるか分からない不安があった。あの得点は大きかった」と分析。

初戦の快勝は選手達にとって一層自信となったはず。他校のマークもきつくなるだろうが「自分たちのホッケーで、まだまだ勝ち続けますよ」(高橋淳主将)と意に介さない。これで6年ぶりの4強ほぼ確実。17年ぶりの決勝進出に向け好発信とい言っていいだろう。(和田利文)

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土屋 明仁(つちや あきひと) ME akihito@j.dendai.ac.jp