第51回国民体育大会冬期大会スケート、アイスホッケー両競技会第3日は28日、日光市のアーデル霧降スポーツバレイを主会場にスピード11種目の決勝などが行なわれた。スピードは10年ぶりに国体参加の橋本聖子(山梨・SHI)は成年女子B5百メートルで43秒85の大会新の圧勝だった。
本県は、成年男子A5百メートル決勝で羽右国臣(日大)が堂々の優勝。成年女子C5百メートル決勝では大橋三重子(県スケート連盟)が6位、成年男子B千メートル決勝でも大朏克美(キャノン)が7位入賞を飾った。渡辺賢一(日光高)は実力を発揮、千、千五百メートルで準決勝を突破、少年男女、成年女子2千メートルリレーも決勝に名乗りを上げた。
アイスホッケーは日光高単独の少年が準決勝で埼玉を5‐3で下した。成年も大躍進、昨年初戦で苦杯をなめた京都を7‐3ではねのけた。
フィギュア少年男子のショートプログラムには、国体出場コンビが挑戦。岡本晃(今市高)は29位、和久井保彦(宇都宮高)は36位でフリーに進めなかった。
アイスホッケー 少年・成年
氷上の王座へ今日決戦
アイスホッケー
【少年】
準決勝
栃木 2 2 1 |5
埼玉 0 1 1 |2
北海道 1 3 1 |5
青森 0 0 1 |1
反 補 得 日光 八一 得 補 反
0 0 0 杉 田 GK 梶 原 0 0 0
0 0 0 小 島 金 丸 0 0 0
0 0 1 高橋淳 DF 石 井 0 0 1
0 0 0 藤 田 任 田 0 0 0
1 0 0 井 上 西 城 1 0 0
0 0 0 広 内 中 田 0 0 1
0 0 0 佐 原 野 村 0 0 0
1 0 0 桐 花 青 木 1 0 1
0 0 0 高橋常
1 1 2 高橋鉄 FW 柴 田 0 0 0
1 2 1 小平憲 韓 1 0 3
0 1 0 小平大 佐藤潤 0 1 0
1 1 0 星 野 千 葉 0 0 0
0 0 0 門 馬 伊 藤 0 0 0
1 0 0 桜 井 早 川 0 0 0
0 0 0 森 田 椎 名 0 0 0
0 0 0 菊 池 佐藤智 1 0 0
1 0 0 赤 坂 山 下 0 0 0
0 0 0 平 田 山 口 0 0 0
榎 本 0 0 0
7 5 5 合 計 4 2 6
【評】
やっとエンジンがかかってきた。スピードと組織プレーで埼玉に快勝。初戦の宮城戦と違い、選手全員が見違えるような動きを見せた。
第1ピリオド3分53秒、左サイドの小平憲から出たパスを高橋淳がミドルシュートを決め先制。パワープレーの5分34秒には、ゴール前にこぼれたパックを高橋鉄が確実にゴールに押し込んだ。
第2ピリオド3‐1と詰め寄られたものの、16分28秒、右サイドから切れ込んだ高橋鉄のアシストを小平憲が冷静にゲットし、勝利を手中に収めた。
”点取り屋”連日活躍
本県アイスホッケー少年の”点取り屋”・高橋鉄也が連日の活躍を見せている。
初戦の宮城戦では3得点。準決勝の埼玉戦でも2得点1アシストと好調だ。160センチの小兵にもかかわらず、スピードはチーム1、2を争う豊富な運動量と巧みなスティックワークで相手DFをほんろう。
「決勝戦では持ち味を十分発揮し、いい試合をします」と闘志をみなぎらせていた。
少年5、6位決定戦
長野 4‐2 茨城
少年7、8位決定戦
宮城 6‐1 広島
【成年】
準決勝
栃木 2 4 1 |7
京都 2 0 1 |3
東京 0 2 0 |0 PS1
北海道 2 0 0 |0 0
反 補 得 栃木 京都 得 補 反
0 0 0 高 畑 GK 吉 国 0 0 0
0 0 0 土 田 木 戸 0 0 0
0 0 1 寺 尾 DF 石 橋 1 0 0
0 0 0 平 野 斉 藤 0 0 0
1 0 0 藤 田 吉 本 0 0 2
0 0 0 吉 田 中 浜 0 1 1
0 0 0 金 田 三ツ野 0 0 0
0 0 0 阿部修 佐久間 0 0 0
0 0 0 星 野 田 島 0 0 1
0 0 0 小 池 FW 田 村 1 0 0
0 1 0 佐々木 杉 田 1 1 0
0 1 0 福 田 寺 島 0 0 0
0 1 0 小 平 小 山 0 0 1
1 1 1 小茂田 金沢俊 0 0 0
0 0 1 宮 崎 金沢卓 0 0 0
1 1 1 手 塚 金 子 0 0 0
0 2 1 高 橋 藤 井 0 0 0
0 1 1 阿部仁 沢田景 0 0 0
0 1 1 渡 辺 沢田亮 0 0 0
3 9 7 合 計 3 2 5
反 補 得 栃木 香川 得 補 反
0 0 0 高 畑 GK 高 木 0 0 0
0 0 0 土 田 山 戸 0 0 0
0 1 0 寺 尾 DF 大 田 0 0 0
1 0 0 平 野 林 0 0 0
0 0 0 藤 田 園 山 0 2 0
0 0 0 吉 田 寺 林 0 0 0
0 0 2 金 田 松 前 0 0 0
1 0 0 阿部修 浜 田 0 0 0
0 0 0 星 野 是 近 0 0 1
0 0 0 小 池 FW 細 井 0 0 0
0 1 1 佐々木 久 保 0 1 0
0 0 1 福 田 御 影 1 0 1
0 0 0 小 平 山 本 1 0 0
2 0 1 小茂田 皆 方 0 0 2
0 0 0 宮 崎 歌 谷 0 0 0
0 0 0 手 塚 井 上 0 0 0
0 2 0 高 橋 岩 田 0 0 0
0 2 0 阿部仁 大 山 0 0 0
0 2 1 渡 辺
4 7 7 合 計 2 3 3
【評】
不屈の闘志が勝利を手繰り寄せた。走りまくった栃木が京都に昨年の借りをきっちり返した。
第1ピリオド、2点を先行されても気迫あふれる栃木のプレーは変わらなかった。逆に、さらに激しさを増したといえる。14分32秒、CF小茂田がゴール裏に回り込み技ありのシュート。これを皮切りに栃木の猛攻が始まった。17分39秒にはLW阿部仁が決め同点に追い着いた。
勢いづく栃木。第2ピリオド、「勝機はここぞ」とばかりに攻め立てた。4分17秒、LW宮崎のゲットに始まりCF渡辺、RD寺尾、RW手塚とたて続けに4得点。6‐2とし、一気に勝負を決めた。第3ピリオドはディフェンス重視の安全策。終了間際、京都に1点を奪われたものの、最後まで走り負けないスタミナが快勝につながった。
自信を取り戻せた
きゅう敵・京都に雪辱を果たしたアイスホッケー成年チーム。寺尾一彦主将は「やっと楽になれます。プレーヤーとしてのプライドを取り戻せた」と声を震わせた。
前回、京都の若さに圧倒され、「これまでにない屈辱」(入江淳夫監督)を味わった。築いてきたものが一気に崩れ落ちたというほどのショックだった。長い伝統と数々の栄光に輝く栃木チームが、まさに一からの出直しを余儀なくされたのだから。
快勝は確かに若い大学生の力も大きかったが、ベテランの頑張り抜きには成し得なかったろう。「自分は怒りを忘れるほど人間が出来ていないんです」。ずっと難しい顔をしていた寺尾主将がようやくほほ笑んだ。
成年準々決勝
栃木 0 4 3 |7
香川 0 0 2 |2
東京 17‐0 埼玉
北海道 6‐2 大阪
京都 2‐2 青森
PS1‐0
【評】
動きのいい栃木が、中盤一気に香川を突き放した。
第1ピリオドこそ無得点に終った栃木だが、第2ピリオド56秒、ゴール前のこぼれ球をLW福田が押し込み先制。12分19秒にはCF高橋がゴール正面に絶妙のパス、これをRD金田がたたき込み追加点を上げた。
こうなれば自力に勝る栃木は押せ押せムード。第2ピリオドさらに2得点、続く第3ピリオドには3点を奪った。終盤、香川に2点を許したものの、栃木は安定したゲーム運びだった。
成年5‐8位決定予備戦
大阪 4‐2 埼玉
成年5‐8位決定予備戦
青森 10‐2 香川
東京、大接戦を制す
アイスホッケーの成年準決勝の東京‐北海道は、2‐2から延長でも決着のつかない大接戦。2連覇を狙う東京がペナルティーショット(PS)戦を制し、大きな関門を突破した。
全員社会人で30歳台が目立つ北海道に対し、東京は東洋大、早大などの大学生が主体。第2ピリオド以降は走り勝っていただけに、藤井監督は「ここまで厳しくなるとは...。決め手を欠いた」と、苦笑い交じりに振り返った。