2004年9月に台湾で初めてこの交配種を見ることができました.台湾で植物を販売している方のところで見せてもらったのです. それより以前からアメリカなどではすでに流通していましたが,その由来については私は今のとこ何も分かっていません.
姿はまさにcoronariumとridleyiの中間といった感じです.全体的なサイズはコロナリウム似で,やや大型になります. 貯水葉の輪郭は基本的にはコロナリウムです.下部は丸くベースに密着し,上部はオープンに広がります. 上端の切れ込みはコロナリウムほど端正ではなく,不規則で細かくやや浅いものです. 葉脈はリドレイに似て少し浮き上がりますが,リドレイほどはっきりとは浮き上がらないようです. 胞子葉は,リドレイの葉っぱを伸ばして下垂させた形になりますがコロナリウムほど長く垂れ下がることはありません.
もともとコロナリウムとリドレイは共通点が多いのですが,そのせいか,これまでに見たことのある本交配種の株には
これといって目だった特長がなく,また大きく成長してもさほど美しいとは思えないものばかりでした.
コロナリウムの美しさというベクトルと,リドレイの美しさというベクトルは実は向きが正反対で,
2つのベクトルを合成したらゼロになっちゃったという感じ.
これだったら,リドレイはリドレイ,コロナリウムはコロナリウムとして手元に置いたほうがよいです.
更なる交配・選抜で優れた固体が出るのいいのですが.たとえばサイズと貯水葉はまったくのリドレイで,
胞子葉はコロナリウムってんだったら猛烈に欲しいですね(笑).
ということで,この交配種はいまのところ「うつくしさ」というより「風変わりさ」ですね.
せっかくの交配種に対して酷評気味ですが.これが正直なところ(2005/1/8 記).
購入後,一時的に作が落ちてしまいまして超あせりだったのですが,植え替えてからなんとか持ち直してきているかな最近は? はやく胞子をつけてもらってそれを播いてみたいです.
(成長期)ヘゴにミズゴケで付けてある場合は上部のミズゴケではなく下部のミズゴケの状態を見ます.水が下がるので上の方のミズゴケが乾いても中はぐしょぐしょってこともあるからです.
下部のミズゴケ表面が乾いたらたっぷりと,表面だけでなく中まで十分に水が行き渡るように与えます.十分に水分を浸透させないと水不足で次第に葉(株)が小さくなってしまいます.
(活動がにぶっているとき)ミズゴケが十分に(でもカラッカラではない)乾燥したら,ミズゴケが十分水を含むぐらいたっぷりと潅水しています.
成長期には1ヶ月1度ぐらいの頻度で発酵油粕団子のような固形肥料を与えます.薄めの液肥を回数多く与えるよりも,固形肥料を与えた方が機嫌が良いように思います.
固形肥料を与える場合は茶色の貯水葉の後に詰め込み,潅水のたびに肥料分が溶け出すようにしてあげます.液肥を与える場合は,3000〜4000倍に薄めたもの潅水代わり,もしくは潅水2,3回のうち1回ぐらいの頻度で与えます
日照は遮光を弱めにします.我が家では10時から14時ぐらいまで20%遮光です.日照を強くする場合は風通しをよくし葉やけに注意し,また乾燥も激しいので潅水にも注意します.
とにかく空気の循環です.
冬でも15度C〜25度Cの室温が確保できるようなら成長を続けるでしょう.むしろ暑い夏よりもこのぐらいの気温の方が活発に成長します.
活発に成長を続ける場合は施肥,潅水とも通常通り与えて構いません.日照は直射日光〜強めに.
コロナリウムもリドレイも高温性です.最低でも12,3度Cを保ちたいです.
手のひらサイズの株では貯水葉がごわごわと暴れます.そうすると貯水葉同士に隙間が多く空いてしまって 株の勢いが弱くなってしまうのではないかと思われます.うちではその隙間にミズゴケを詰めたりしてます.
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