プラティケリウム ビフルカツム
Platycerium bifurcatum (Cav.) C. Chr.
ビフルカツムはオーストラリアの東海岸沿いの地域が原産のビカクシダです.
性質が非常に強く繁殖力も旺盛なことから,現在では世界の熱帯~亜熱帯地方に広く自生が見られます.
日本国内でも無霜地帯では通年野外栽培でき,関東南部では庭木に着生しているビフルカツムもあるようです.
大胆に分岐する胞子葉と,上端が浅くきれこんだ貯水葉の形があいまって,
とても質素で端整な印象を受ける姿となります.しかし,そのような姿のビフルカツムにはなかなかお目にかかれません.
性質が丈夫でどのような環境でもそれなりに育ってしまうために,どうしても一等席には置かれないのかもしれません.
十分な環境を与えてあげれば,日本人好みのすばらしい姿をきっと見せてくれるはずです.
これを知らずしてビカクシダを語ることなかれ.ビフルカツムは最も一般的な種で, 栽培も容易ですし子株を出してよく繁殖します.環境への適応力も非常に強く,暑さ寒さ, 日照の強弱など非常によく慣れてくれます.さらに園芸品種が多く, さまざまな姿の品種を収集するのも楽しいでしょう.
海外では"Common staghorn fern"と呼ばれることがあります.
Platycerium bifurcatum (Cav.) C. Chr. subsp. bifurcatum Hennipm. & Roos #2
Platycerium bifurcatum (Cav.) C. Chr. subsp. bifurcatum Hennipm. & Roos #1 + #2 → new #1
やっぱりビカクシダが好きだということが分かったため.
購入にあたって注意したこと
・株全体のバランス
・病害虫の有無
店にはこれ一鉢だったし,上記の項目は全てクリアしていたので即購入決定. また,ビカクシダといって販売されている株はその年毎に微妙に品種が異なっているように思えるのですが...やっぱりその年によって流行があるのだろうか?! この購入した品種は,わりと好みのタイプでした.この点も購入理由としては重要です.
再チャレンジ
実はビカクシダ栽培は2度目.一度目は中学1年のころでした.ところがこのときは,水のあげすぎ,犬に噛まれたなどの原因によって一冬超えた翌夏に枯れ てしまいました.それ以来,お店でビカクシダを見かけることもなく,いつしかビカクシダを意識することもなくなってしまったのでした.今度は,枯らしてし まうことなく末永くビカクシダとおつきあいしたいものです.
(春~秋)ヘゴにミズゴケで付けてある場合は上部のミズゴケではなく下部のミズゴケの状態を見ます.水が下がるので上の方のミズゴケが乾いても中はぐしょぐしょってこともあるからです.
下部のミズゴケ表面が乾きかけてきたら(上部は乾いている)いたらたっぷりと,表面だけでなく中まで十分に水が行き渡るように与えます.十分に水分を浸透させないと水不足で次第に葉(株)が小さくなってしまいます.また,水分が不足すると葉焼けしやすくなったりもします.
真夏の熱帯夜が続くようなときは成長が鈍くなったりとまったりします.このようなときは潅水の回数を少なめにします.
でも,ビフルカツムはかなり丈夫なのであまり水の管理には気を使わなくてもよいのではないかとも思ってしまいます...
(冬) 最低温度が10度Cぐらいでも日がよく当たる環境であれば普通に成長を続けます.ですので完全に水を切ってしまうことはさけ,乾燥気味に管理しながらも潅水はしっ かりと行います.8度Cぐらいだと成長はかなり遅くなりますが完全には止まっていません.やはり時々は潅水した方が良いと思います.5度Cほどの温度の場合はほとんど成長が止ま りますが,葉がしおれてきたとき日差しのある暖かい日中に潅水します.1~2度Cでは葉がしおれてきてもほとんど潅水は行いません.1ヶ月に1~2回ほど 少量潅水します.横浜湾岸部では,冬に雪をかぶってもぜんぜんへっちゃらで冬を越していました.ただし地上3階部分の南側のバルコニーでしたが.地上間近では気温が低くなりやすいので,凍結したりしないよう気をつけましょう.
この種類はわりと肥食いです.成長している時期には1ヶ月1度ぐらいの頻度で発酵油粕団子のような固形肥料を与えます.薄めの液肥を回数多く与えるよりも,固形肥料を与えた方が機嫌が良いように思います.
固 形肥料を与える場合は茶色の貯水葉の後に詰め込み,潅水のたびに根元に肥料分が溶け出すようにしてあげます.液肥を与える場合は,3000~4000倍に 薄めたものを潅水代わり,もしくは潅水2,3回のうち1回ぐらいの頻度で与えます.うちでは「固形肥料+潅水2,3回に一度薄めの液肥」です.
肥食いといっても,一度に強い固形肥料を大量に与えるようなことは避けます.
日照は半日陰~やや強めにします.とくに朝のうちは直射日光,日中は遮光下となる場所がよいです.遮光率を低くする場合は風通しをよくして葉焼けしないように注意します.
日陰でも枯れることはありませんが,貯水葉は細く長く伸び,葉の枚数も減ってしまいます. やはりできるだけ明るいところにおいてあげた方が良いです.
上記の日照条件に加え,とにかく風通しです.空気が動けば日焼けの予防にもなりますし,なんといっても根もとの水分が長時間停滞することがなくなりますから根ぐされの予防にもなります.病害虫の予防にもなりますね.
冬でも15度C~25度Cの室温が確保できるようなら成長を続けるでしょう.むしろ暑い夏よりもこのぐらいの気温の方が活発に成長します.我が家では,春と秋の2シーズンが成長期となっています.夏は暑さのためにほとんど成長が止まってしまいます.
活発に成長を続ける場合は施肥,潅水とも通常通り与えて構いません.日照は直射日光~半日陰に.
最低室温が10度C以下の場合,潅水を控えめにします.上記「水やり(冬)」を参照してください.
↓過去の写真はこっちもどうぞ.
Platycerium bifurcatum (Cav.) C. Chr. subsp. bifurcatum Hennipm. & Roos #1
Platycerium bifurcatum (Cav.) C. Chr. subsp. bifurcatum Hennipm. & Roos #2
Platycerium bifurcatum (Cav.) C. Chr. subsp. bifurcatum Hennipm. & Roos #1 + #2 → new #1
2003年5月14日
厳しかった昨冬の冬越しから完全に覚めて生気をとりもどしました.
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