アンディナムの胞子葉を整理しました。
昨年伸びた胞子葉と今年伸びた胞子葉の世代交代の時期です。昨年の胞子葉がいよいよ黄変し、少し経ってから抜け落ちます。うちのアンディナムは2月ごろから新しい成長サイクルが始まり、10月・11月にはだいたい終わります。自生地では、10月ごろから新しい成長サイクルが始まり、翌年の4月にはだいたい終わります。古い胞子葉が抜け落ちるのはうちでは11月ごろ、自生地では4月ごろ。成長サイクル始まりから抜け落ちるまでの期間は、おおよそ20ヶ月となるようです。子株なんかでは成長のタイミングが不規則になることもありますが、問題なく成長している親サイズともなる株ではおそらく例外はないかと思います。それより短い期間で葉が抜け落ちることがあるのなら、なにか生育や環境に問題があるかもしれない。逆により長い期間はが抜け落ちない、なんてこともあるんだろうか。葉っぱがたくさんボリューム満点で鑑賞価値が高くなりそう?
1年と半年以上もの時間を共有した胞子葉がついにその役目を果たして黄変する。時間をかけてせっかく立派に育ったのに、栽培者にとってみれば少しもったいないような寂しいような気もしますが、ビカクシダ にとってみれば、胞子を撒き散らしてつぎの世代を残そうとするとても大切な時期でもあるようです。黄変し始めた胞子葉の裏側にはたっぷりの胞子嚢が、触れればすぐにほぐれ落ちそうな状態でみっちりとついている。自生地にて、地面に落ちて腐食し始めている胞子葉を拾い上げて「Long Long」言ってはしゃいでいたところ、保護林のガイド氏が「胞子葉が強い風に揺すられて木の幹にぶつかりながら落ちるときに、胞子が幹に付いて、そこから小株が出てきて増えるのさ」と説明してくれました。葉が落ちるしばらく前から胞子は飛散してるから”そういうふう”にして増えるんだろうと思っていたけど、あぁそれは考えたことがなかった!!と妙に感心したのでした。なるほどねー、と思って。自然はうまくできてるもんだ。
成長がいったんおわり、これから次の成長サイクルまでは特に目立った活動はありません。やや忍耐の時期ですかねぇ。しばらくしてまた芽に活気が戻り、覗き出てくる貯水葉に期待しましょう。
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